CASE STUDY
「研修という全社AI化へのムーブメント装置」
~社員一人ひとりの熱量が、会社全体をAI化へと導いた~
株式会社フジモリ(富山県高岡市)
代表取締役 藤森様 × 総務部 石川様
担当講師:榛葉×落合
富山県高岡市を拠点に、自転車・フィットネス事業を手がける株式会社フジモリ様。 この業界における北陸エリアの最大シェアを誇る名企業様です。
従業員約30名のフジモリ社に、「AI」という新しい風が吹き込んだのは2026年2月。 最初の受講者は有志で募った10名程度でした。
しかし研修を終えた社員様が、翌日には自ら作成したオリジナルAIを部署に配り、あっという間に業務の効率化を伝播させていきました。 それと同時に
「AI凄いよ」
「AIで働き方が変わる」
「AI使えなきゃマズいよね」
という声が自然に広がり、第2回、第3回とバトンがつながれ、やがてほぼ全社員の方がAI研修を受講するに至りました。 誰かに命じられたわけではなく、現場の熱量が、自然に組織をAI化へと動かして下さいました。
その変化の背景に何があったのか。 代表取締役の藤森様と、総務部の石川様にインタビューをさせていただきました。
藤森社長インタビュー
── AI研修の導入を考えるようになったきっかけを教えてください。
AIが社会に与える影響が急速に大きくなっているのを感じていました。
ChatGPTが登場した頃は「映画みたいな世界がついに来たな」という感覚でしたが、気づけばさまざまなツールが身近な存在になっていて。
SNSを見ていても、他のEC事業者や経営者仲間の方々もAIをどんどん活用していて、「使い始めなければ遅れていく」という危機感を覚えました。
もう一つは、生産性と人手不足の課題です。
外注で業務を補うことも考えましたが、継続的に使うとなると内製以上のコストがかかる。根本的な解決にはならないと感じていたので、社内の力を高める方向に投資すべきだと思っていました。
それから、もっと多様な視点や客観的な意見を取り入れたい、という思いもありました。自分たちの経験や業界知識の中だけでは、どうしても発想の幅に限りが出てくる。
コンサルや外部の専門家に頼れば費用がかかりますが、AIならいつでも壁打ちの相手になってくれる。それを社員全員ができるようになれば、新しい施策や事業が生まれる土台になると考えたんです。
── 多くの選択肢がある中で、AIスパルタンを選ばれた理由は?
榛葉さんがまだ新卒のころに、当社へ営業に来てくれたのが最初のご縁でした。それからさまざまなお付き合いを重ねてきた中で、「変なものを提案してくる人ではない」というのはよくわかっていました。
だから話を聞こうと思えたし、元々DXやAIへの関心は持っていた事もあり導入を決めました。
決め手になったのは、「リアルで実施する」というスタイルです。eラーニングは受講者が自分のペースで進められる反面、どうしても熱量が伝わりにくい。費用と時間をかけてやる以上、しっかり効果が出てほしい。リアル研修なら、講師が受講者の反応を肌で感じながら進められる。その点が大きかったですね。
研修の内容も大きな決め手でした。AIの操作テクニックだけでなく、リスクやリテラシーも含めて、「思考の質を高めるためにAIをどう使うか」という本質的なところまで扱っている。ただの時短ツールとして教えるのではなく、業務の中でどう活かすかを実感しながら学べる構成だと感じました。
── 研修中、社員の皆さんの様子を見て印象に残った場面はありましたか?
研修前は、社内でもAIへの受け止め方はさまざまでした。慎重な見方をしていた社員もいましたし、どこまで使っていいのかわからないという不安の声もあった。そういう状態を正直気にしていたんです。
だからこそ、研修の冒頭で榛葉さんがAIとは何か、どんなリスクがあり、どう使うべきかという考え方をきちんと伝えてくれたのは大きかったです。リテラシーの土台があって初めて、「使いこなす」という次のステップに進める。
その後の様子を見ていると、最初は戸惑っていた社員も含めて、「AIってこんなことができるのか」という純粋な驚きと楽しさが広がっていきました。
研修後のアンケートには、
「実戦形式だったため、最後まで楽しく取り組むことができました」
「実務に活かしたいと素直に思えてワクワクした研修でした」
「一人で学ぶと広がらなかった考え方や言葉が見つかり、発見の多い研修でした」
「研修を受けないと気づかないことを、考える時間にできました」
参加者一人ひとりの言葉が、私たちにとって何よりの手ごたえでした。
さらには研修後に、自主的にClaude Codeを学び始めた社員が出てきたりして。デジタル化・AI活用という方向に、社員全体の意識が自然と向いていったのを感じています。
── 第1回から始まった研修が、ほぼ全社員へと広がりました。その経緯を教えてください。
最初から「段階的に全社展開しよう」と設計していたわけでは、正直ありませんでした(笑)。営業所が分散していて業務を止められないという事情もあって、まずは有志でパイロット的にやってみたのが始まりです。
ただ、結果的に良かったのは、最初に受講した社員が「これ良かったよ、みんなも受けてみてよ」と自発的に声をかけていったことです。私が「全員受けるように」と指示したわけではなく、現場からボトムアップで関心が広がっていった。それが一番良かったと思っています。
トップから言われたからやる、ではなく、社員様が自分の意志でやってみようと思って動く。そういう流れこそが、本当の意味で身になる変化だと思っています。
── 全社員への研修拡大を決断した背景には、どんな思いがありましたか?
AI活用に関するリテラシーを、社内でできるだけ揃えたかったという思いがあります。以前MG研修(マネジメントゲーム)を全社で導入したときも同じ考えでしたが、共通の知識や言語がないと、チームとして機能しにくくなる。AIについても同じことが言えると思っています。
それから、経営者として大切にしていることがあります。研修で身につく力は「フジモリで働く間だけ役立つ力」ではないんです。資格取得と同じで、たとえ将来どこに行っても使える力。そこへの投資を惜しんでいたら、変化の激しい時代に社員も会社も成長できない。
人の力で成り立っている会社だからこそ、「社員の成長が会社の成長だ」というのは、私にとって揺るぎない前提です。成長の機会は、公平に届けたいと思っています。
── AI活用を通じて、フジモリをどんな会社にしていきたいですか?
社員一人ひとりが、AIを壁打ちの相手として使いながら、自分なりのビジネスアイデアや新しい企画を練り上げられるようになってほしいんです。今の事業の延長線上にとどまらず、「こういうことをやってみたい」という構想を、理想論だけではなく実現性のある企画として形にできる。そういう人が社内に増えていったら、会社の可能性は全然違ってくる。
社員全員が、社内の起業家のように動ける環境を、AIを使いながら作っていきたいですね。大企業は会議体や意思決定のプロセスが複雑で、動きにくいこともある。中小企業はスピード感が武器になる。AIの恩恵を一番受けやすいのは、実は中小企業だと思っています。
── 最後に、AI研修の導入を検討している経営者の方々へメッセージをお願いします。
自動車が生まれて普及し始めた頃、インフラも交通ルールも安全基準もまだ整っていなくて、いろいろなトラブルがあったと思います。新しいテクノロジーであるAIも今まさにそういう段階にある。
だからこそ「よくわからないから様子見」ではなく、正しい知識と使い方を早めに身につけておくことが大切だと感じています。情報漏洩のリスクが心配なら、それも含めてしっかり学べる研修を選べばいい。助成金を活用すれば、費用的なハードルも想像より低くなります。
「AIに年齢は関係ない」というのも、実感しています。PCやデジタルが苦手だという方こそ、普通の話し言葉で動かせるAIは使いやすいはずです。これまでの経験や知識との掛け算で、むしろ大きな力になれる。
まだ多くの企業がAIに本格的に取り組んでいない今だからこそ、一歩踏み出してみてください。社員の成長に投資することは、会社の未来への投資だと私は思っています。
石川様インタビュー
── まず、現在どのような業務を担当されているか教えてください。
総務部に所属していて、社長からの指示・依頼の遂行と、社内のIT・PC管理を中心に担当しています。
採用媒体への求人掲載、ホームページのコンテンツ更新、社内会議の運営、メールサーバーやネットワーク管理なども担っていて、かなり幅広いです(笑)。
実は入社当初はITの知識がほぼゼロで、藤森社長にIT用語の辞書を買ってもらって勉強し始めたところからのスタートでした。それが3年半ほど前のことです。
── 研修を受ける前、AIに対してどんな印象を持っていましたか?
「高機能な検索ツール」という感覚が強かったです。わからない言葉を調べたり、法律関係のことを事前に調べて要約してもらったりという使い方をしていました。
便利だとは思っていましたが、それ以上の使い方はあまり意識していませんでしたね。
── 研修を受けて、AIとの向き合い方はどう変わりましたか?
一番大きな気づきは、「プロンプトのテクニックよりも、与える情報の質と量が大事」ということです。
研修前は「正しい指示の出し方=神プロンプト」のようなものがある、というイメージを持っていましたが、それよりもまず「前提をちゃんと伝えること」の方がずっと重要だとわかりました。
AIを、人と話すように扱う。曖昧な情報を渡せば曖昧な答えが返ってきて、丁寧に背景や目的を伝えればそれに応じた答えが返ってくる。それって人間同士のコミュニケーションと全く同じだなと感じました。
その感覚を持てたことで、使い方が大きく変わっていきました。AIを使わずして仕事をするという状態には、もう絶対に戻れません(笑)
── 研修後、業務の中で具体的に変わったことを教えてください。
かなり多くの変化がありますが、一言でまとめると「AIとの壁打ちというか、相棒のように使えるようになった」という事です。
例えば「売上データの更新作業」を完全に自動化できました。システムからCSVでデータを引き出してBIツール(Looker Studio)に反映する作業が、毎日30分ほどかかっていたんです。RPAで何とか出来ないか、と考えていましたが中々手が動きませんでした。
しかしAIに相談しながらRPAを組み立てていったことで、いとも簡単に実現させることができました。今はその工数がゼロになっています。
RPAの知識は少しありましたが、自分だけでは実現できなかったと思います。わからないことを何でもAIに聞いて、「もっとうまく動かすにはどうすればいい?」と壁打ちしながら完成させました。
このRPA構築はあくまでも一例ですが、AIが相談相手になってくれたことで、できることの幅が大きく広がった感覚があります。AIがあれば未知の事でも何でも挑戦して、形にすることが出来る、そんな感覚です。
この研修を通して感じたのは、「AIで楽になる」というよりは、「AIで自分が成長する手法」を教えてくれるものだったなと思っています。榛葉さんが何度も仰る、「時短だけじゃなくて、思考の拡張」という言葉がまさにその通りだなと思います。
AIによって浮かせた30分が、自分×AIの新たな取り組みにより、また新たな可能性を生む。そういうサイクルが生まれたことが、今の自分にとって一番の変化です。
取材を終えて
「社員の成長が会社の成長だ」──藤森社長がインタビュー中に何度も口にしてくださったこの言葉は、単なるスローガンではありませんでした。研修への投資を決断した背景にも、全社員様に機会を届けようとした背景にも、この信念が一貫して流れていました。
AI研修がトップダウンではなく、現場の熱量でボトムアップに広がっていった背景には、経営者である藤森社長のそうした姿勢と、それに応える社員様との関係性がありました。
そして石川様の言葉が、今も印象に残っています。
「楽になったじゃなく、成長できた」
AIスパルタンが研修で伝えたかったことを、石川様ご自身が言葉にしてくださいました。フジモリ様のこれからの挑戦を、私たちも心から応援しています。
研修担当者の榛葉&落合から一言
フジモリの社員様たちは、本当に素敵な人たちばかりです。私たちも研修を通して社員様と接する中で、すっかりフジモリ社のファンになりました。一人ひとりがお客様のことを真剣に考えてくださる企業様です。
この記事をご覧の皆様が、自転車やフィットネス機器を購入される際は、必ずフジモリ様から購入してくださいね!笑